この項目では、ゲームのバイオハザード2について記述しています。映画については「バイオハザードII アポカリプス」をご覧ください。 |
『バイオハザード2』(BIOHAZARD 2 欧題:Resident Evil 2)は、1998年にカプコンよりプレイステーション(PS)用として発売されたホラーアクションアドベンチャーゲーム。『バイオハザードシリーズ』の第2作である。
後にNINTENDO64、ドリームキャスト、Windows(PC)、ゲームキューブ向けに移植された。2024現在は、ゲームアーカイブスでも配信されている。
前作『バイオハザード』(以降『1』)のヒットを受けて開発が始まり、一時は完成目前まで進行していたが、そのバージョンは没案となり、新たに作り直された物が『2』として発売された(後述)。
パッケージには表示されていないが、CEROの年齢区分により15歳以上対象とされている。
なお、PS版は国内215万本(初動本数:138万本)以上、全世界で496万本を販売した。これは本シリーズ中、歴代2位の売上数となる(ちなみに1位はバイオハザード5)。
概説
アークレイ山地猟奇事件(『バイオハザード0』。以降『0』)や洋館事件(『1』)から2ヶ月経ったラクーンシティには、惨劇が巻き起こっていた。その頃、新たにラクーン市警(R.P.D.)に配属されるレオン・S・ケネディと、ラクーンシティから消息を絶った兄のクリス・レッドフィールドの行方を追う妹のクレア・レッドフィールドは、それぞれラクーンシティを目指していた。
プレイヤーはレオンとクレアを操作して、壊滅状態となったラクーンシティからの脱出を目的とする。
裏シナリオでSランクを取ると、隠しシナリオである『The 4th Survivor』(ザ・フォース・サバイバー、以降『T4S』)が出現する。また、表→裏→表→裏→表→裏と3巡以上クリアし、なおかつ『T4S』が既に出現していれば、『The 豆腐 Survivor』(ザ・トウフ・サバイバー、以降『T豆S』)がプレイ可能になる。
テレビ用コマーシャルはジョージ・A・ロメロが監督し、レオン役としてブラッド・レンフロが出演した。
今作の主人公は新人警察官と女子大生で、ごく普通の人間が主人公のバイオハザードというコンセプトは『バイオハザード アウトブレイク』へ引き継がれた。
システムの概要・特徴など
- ザッピングシステムの採用
- 前作『1』同様に2人の主人公が存在するが、一度クリアすることで、ゲーム開始時に選択しなかった方の主人公の物語である「裏シナリオ」をプレイ可能なセーブデータを作成することができる(最初に選んだ方は「表シナリオ」と呼ばれる)。表シナリオでの行動の一部が、裏シナリオでの行動の一部に影響を及ぼす(有利なもの、不利なものの両方がある。ストーリーそのものに及ぼす影響はない)。裏シナリオをクリアすると表シナリオで開始できるセーブデータを作成でき、コスチュームチェンジなどのおまけ要素を引き継ぐことができる(結果としてセーブデータは4つ存在する)。
- また、一度開けたはずの鍵をまた開けなければならなかったり、取ったはずのアイテムが同じ場所に置かれていたりする矛盾があるが、表に対し裏はパラレルワールドという位置付けであるため、これは矛盾とは言えない。[1]
- 難易度選択が可能
- 本作では難易度選択が可能になった。「EASY」であれば、敵の耐久力が低い、最初からハンドガンの弾を多数持っているなどのメリットがある。ただし、おまけ要素が出現しないというデメリットもある。『デュアルショックVer.』では、更に多彩な難易度でプレイ可能になっている。
- 武器の改造が可能
- レオン編のみ、所持武器に対応したカスタムパーツを組み合わせることで武器を強化できる。
- キャラ性能の平均化
- 全キャラ通じて体力が一定となった(豆腐は除く)。ただし、シェリーとエイダは他の人物より若干歩行速度が異なる。
- ダメージモーション
- 体力が一定まで低下すると、背を曲げて腹部を抱えたり足を引き摺りながら移動するダメージモーションが加わった。瀕死状態では移動速度が大幅に低下する(ただし、シェリーだけは通常と変わらない)。
- アイテム画面
- アイテムに「調べる」コマンドを使うだけで、詳しいコメントを見ることができるようになった。
『デュアルショックVer.』、ゲームキューブ版の変更点
- おまけゲームの追加
- 本編とは無関係の『Extreme Battle』(エクストリームバトル、以降『EB』)というおまけゲームが追加されている。使用可能な登場人物はレオン、クレア、エイダ、そして『1』のクリス。ある条件を満たせばプレイできるようになる。
- ゲームの目的は研究所からR.P.D.へ向かい、署内に配置された4つの対ウイルス爆弾を回収すること(4つ回収した時点でクリアとなる)。3段階の難易度(レベル)でプレイできるが、レベルが高いほどG第4形態などの強敵が多数配置される上、レベル3ではクリーチャーの体力や攻撃力が激増する(G第4形態を完全に倒すには、ロケットランチャー複数回分の攻撃が必要)。各種アイテムやクリーチャーの配置はランダム(一部例外あり)。
- デュアルショックへの対応
- タイトル通りの対応。アナログスティックによる操作やコントローラの振動機能を用いた演出が楽しめる。
- アレンジ難易度の追加
- 北米版の難易度(自動照準無し、敵の配置変更、敵の攻撃力・耐久力上昇)でプレイできる「U.S.A.」モードと、初期装備が無限サブマシンガンに変更されてアイテムボックスには救急スプレーが3つと隠し武器(無限ガトリングガン、無限ロケットランチャー)が用意された「ROOKIE」モードが追加されている。なお、セーブデータは通常のセーブデータとは互換性が無い、アレンジ難易度専用のデータとなる。
- 裏コマンドの追加
- キーコンフィグ画面であるコマンドを入力すると、全ての武器の弾数が無限(∞)になる(元々弾数が無いナイフでも「∞」と表示され、火炎放射器やスパークショットの%数も同様になる)。ゲームモードに関係無く使用可能。
- イラストの追加
- 『T豆S』クリア後の記録画面において、ハンクに一部を切り取られ、湯豆腐にされて食べられてしまう豆腐のイラストが追加された。殺害されたわけではないらしく、よく見ると怒っているのか青筋が浮いている。
NINTENDO64版の変更点
- EXファイルの追加
- 当時開発中だった『バイオハザード0』のレベッカの報告書や、『バイオハザード3 LAST ESCAPE』(以降、『3』)のダリオの遺書などが追加。
- ランダムモード
- アイテムの位置がランダムに変更される。
- 操作方法を変更可能
- 従来のラジコン操作をアナログ操作に変更できるようになった。
- 血の色の変更可能
- 青、緑、赤より選択可能。
- ボウガンの仕様が変更
- 無限だった装弾数が有限になった。DC版も同様。
- 裏コマンドの追加
- おまけ要素である隠し武器や隠しシナリオ、HP無限などを出現させることができるコマンドが存在する。
- 隠しコスチュームが一新
- レオン・クレア共に隠しコスチュームが一新されている。
Windows 95/98版の変更点
『デュアルショックVer.』を元に移植されており、コントローラ振動機能を用いた演出以外は全て使用可能(ゲームをクリアする必要は無い)。
- キャラクターやオブジェクトがより鮮明に
- 背景こそ従来機種の荒い表示のままだが、キャラクターやオブジェクトのテクスチャマッピングが見直され、640ドット×480ラインの解像度に最適化した鮮明なものとなった。補間も違和感の少ない、自然なものとなっている。解像度を320ドット×240ラインに落としたり、画面演出を簡略化するなど、ビデオカードの性能に合わせた柔軟な調整も可能。
- 画面演出の途中スキップ
- ドアの開放やハシゴの昇降の画面演出を、途中でスキップ可能。
- CD-ROM内に特別なセーブデータを収録
- ゲーム起動前に手動でHDD内にコピーして読み取り属性を外す必要があるが、アイテムボックスに無限サブマシンガン、無限ガトリングガン、無限ロケットランチャーの入った、難易度EASYのセーブデータがCD-ROM内に収録されている。
- EAXへの対応
- 修正プログラムVer.2.00で対応。
- 「ギャラリー」の追加
- オープニングなどのイベントムービー、キャラクターのCGモデル、開発資料などが起動メニューから閲覧可能。ゲームのクリア状況に伴い、数が増えていく。
- 難易度の追加
- レオン、クレアどちらかの表編をクリアするとメニューから「HARDモード」が選択できるようになる。プレイヤーの初期体力がNORMALよりも低くなっており、敵の耐久力も全体的に上昇している。
ドリームキャスト版の変更点
Windows 95/98版を元に移植されており、最強セーブデータ以外は全て使用可能。なお、弾数無限化も可能だが、コマンドなどがデュアルショックVer.と異なり、下記の「NIGHTMARE MODE」の裏編をクリアすると表示される。
- アレンジ難易度に「NIGHTMARE MODE」の追加
- 敵の攻撃力と耐久力が北米版より上がっている(特にゾンビの強化が著しく、完全に倒すにはハンドガンで10数発分の攻撃が必要。クリティカルヒットが出なければよろめかせることすら難しく、約5回噛み付かれただけで主人公は死に至る)、強力な武器の入手弾数が減っている、隠し武器を入手できないなどの違いがある。
登場人物
バイオハザードシリーズの登場人物、およびリンク先の個別項目も併せて参照のこと。
- レオン・S・ケネディ(Leon Scott Kennedy)
- 21歳の新人警察官であり、本作の男主人公。身長は178cm、体重は70.2kg、血液型はA型。正義感が強く、行動力に優れるが、時間にはとてもルーズ(皮肉にもこれが本作で生き残る元となる)。専用アイテムはライター。コスチュームチェンジ中は、ハンドガンを撃つ速度が速くなり、構えも片手撃ちとなる。ただし、コスチュームをデフォルトに戻したり、ハンドガンをカスタムすると効果は失われる。その他の詳細はリンク先を参照。
- クレア・レッドフィールド(Claire Redfield)
- 19歳のバイク好きな大学生であり、本作の女主人公。身長は169cm、体重は52.4kg、血液型はO型。前作の主人公クリス・レッドフィールドの妹で、連絡の途切れた兄を訪ねてラクーンシティを訪れる。手先は器用で、ピッキングや多様多種な銃火器を使いこなせるほど。専用アイテムはキーピック。コスチュームチェンジ後もハンドガンを撃つ速度は上がらないが、代わりに専用武器コルトS.A.A.が得られる。その他の詳細はリンク先を参照。
- エイダ・ウォン(Ada Wong)
- 年齢推定24歳で、血液型はAB型の東洋系の美女。レオンに出会い、行動を共にする。アンブレラの社員である恋人のジョンを探していると語るが(ジョンの結末は『1』のファイルで判明)、街が非常事態に陥っているにもかかわらず焦る様子が無く、その冷静な態度と射撃の熟練度などから只者ではない雰囲気を漂わせる。その正体は謎の組織のスパイであり、G-ウィルスを回収する任務を受け、ジョンに接近して恋人となっていた身である。レオンとの同行中に彼を本当に愛するようになり、最期はレオンに愛を告白して事切れる(裏プレイ時)が、実は生存していたことが『3』で判明する。専用アイテムはジョンの写真。歩行速度が他の人物より速く、ハンドガンの構えが水平で連射が少し速い上、レオンに同行中の自動操作時はハンドガンが装弾数無限となり、連射も微向上する。『EB』では、条件を満たすと使用可能な登場人物の1人。サブマシンガン、コルトS.A.A.、ボウガンを所持している。またナイフの振り方が他の人物と異なる。
- シェリー・バーキン(Sherry Birkin)
- ウィリアム・バーキンとアネット・バーキンの娘で、12歳の薄幸の少女。血液型はO型。大きなペンダントを身に着けている。アネットの指示で、いち早くR.P.D.へ逃げ込んでいた。人見知りが激しいが、クレアに心を開き行動を共にすることになる。ゾンビが徘徊する中を1人で行動できる気丈な精神を持つが、置いてけぼりにされるとしゃがみ込んでしまったり、クレアが横に並ぶと手を繋いできたりと、一度懐いた相手には甘える一面も見せる。専用アイテムは家族の写真。歩行速度は他人より遅いが、体力は同じ。ダメージモーションも無いので例えDanger状態でも通常通り走る事が出来る。ただし、武器を一切持っていないため、敵を撃退することは不可能。また、身体が小さいためにゾンビの胃酸攻撃は受けてしまうが、掴まれることは無い。物語中盤でクレアから貰うジャケットは、本編終了以降も彼女との絆の証となる。作中では、父親の怪物化を知る描写は無い(ただしクレア表編で怪物化した父親と対峙するシーンは存在する)。ラクーンシティ脱出後はアルバート・ウェスカー率いる組織の監視下に置かれていることが、『バイオハザード CODE:Veronica完全版』(以降、『CV完全版』)付属の「ウェスカー・レポート」で判明した。
- ウィリアム・バーキン(William Birkin)
- 『バイオハザード0』にも登場するアンブレラの研究員で、シェリーの父。年齢は36歳。アルバート・ウェスカーとは同じ幹部養成所出身の同期であり、親友であると共にライバルでもあった(だが、『1』における洋館の爆破については「バカな裏切り」と軽蔑している)。また、『バイオハザード CODE:Veronica』(以降、『CV』)のアレクシア・アシュフォードを、一方的にライバル視していた。リサ・トレヴァーから着想を得てG-ウイルスの開発に成功するが、これを巡って本社と激しく対立し、送り込まれたG-ウイルス回収部隊(U.S.S.)に瀕死の重傷を負わされる。その後、自らにG-ウイルスを投与してクリーチャー「G」と化し、ハンク以外のU.S.S.を皆殺しにするが、その際にT-ウイルスが下水へ流出したことで、バイオハザードが発生してしまう。
- アネット・バーキン(Annette Birkin)
- ウィリアム・バーキンの妻で、シェリーの母。ウィリアムが怪物化したことでパニックになっているのか、元々被害妄想の気があったのかは不明だが、彼が開発したG-ウイルスを守るためにレオンやクレアをスパイと誤解し、敵対する。ウィリアムよりはシェリーのことを大事に思っているようだが、憎しみや妄想が愛情を上回ることが多々ある。クレア表シナリオではG第3形態に致命傷を負わされた後、シェリーを救うために対G-ウィルス用ワクチン「DEVIL」の生成方法とシェリーへの遺言をクレアに伝え、死亡。クレア裏シナリオでは工場の鉄骨の落下に巻き込まれたことで致命傷を負い、シェリーへの愛を伝えて事切れる。
- マービン・ブラナー(Marvin Branagh)
- R.P.D.内で一方の主人公が最初に出会う生存者。署内がパニックに陥った時も律儀に報告書を書き上げたり、自分が重傷を負っているにも関わらず他の生存者のことを心配するなど、正に警官の鑑だったが、最期にはゾンビ化してしまう。なお、表シナリオでゾンビ化したマービンを倒さずに逃げると、裏シナリオでも同じ場所で彼が登場する。
- 『バイオハザード アウトブレイクFILE2』(以降、『OB2』)での登場時には、本作でどんな行動をしていたかを知ることが出来る。
- ブライアン・アイアンズ(Brian Irons)
- R.P.D.署長。剥製作りが趣味。部下の信望が厚い男と見られていたが、実際には猟奇的側面を持ち、抑圧された状況に置かれると暴走しやすい危険な本性を有している。また、過去5年間アンブレラから多額の賄賂を受け取っては関連事件の揉み消しを行っており、洋館から生還後のクリス達の活動も妨害していた。バイオハザード発生後は、弾薬の配置を拡散させるなど署内を撹乱した上、自らの手で署員や市長の娘を殺害。クレア編表ではG第1形態に胚を植え付けられて拒否反応で死亡し、クレア裏編ではG第1形態に真っ二つにされて死亡する。大学時代には二度に渡って女子学生に乱暴を働いた容疑から精神鑑定を受けているが、成績優秀のために不問とされている。ちなみに、セガサターン版『1』の初回特典に付いていた小説にはブライアン・アイアンというR.P.D.署長が登場するが、同一人物であるかは不明。
- ベン・ベルトリッチ(Ben Bertolucci)
- 腕利きのフリーランスジャーナリスト。ラクーンシティで発生する怪異を敏感に察知して取材を行っており、調査はアンブレラやブライアンを巡る暗部にまで達していた。R.P.D.の留置所で拘置されていたが、事件発生後は安全のために自らの意思で牢に篭っている。レオン編表ではG第1形態に胚を植え付けられて拒否反応で死亡し、レオン裏編ではG第1形態に爪で致命傷を負わされた上にレオンへ署長の不正を暴く書類を託して死亡してしまう(レオン表でも、死の直前に書類はレオンの手へ渡る)。『OB2』にも登場する。
- ロバート・ケンド(Robert Kendo)
- 銃砲店の店主で、日系人。S.T.A.R.S.制式拳銃「サムライエッジ」の生みの親であるジョウ・ケンドの弟。バイオハザード発生時には自分の店「ケンド銃砲店」に立て籠もり、生き残りの市民に武器や弾薬を配っていた。登場後すぐにゾンビの餌食となるが、遺体からはレオンの場合はショットガン、クレアの場合はボウガンが手に入る。『1』に登場するバリー・バートンとは釣り仲間だった。本編中では名前は不明のままだが、NINTENDO64版のEXファイルにて本名が明かされた。
- ブラッド・ヴィッカーズ(Brad Vickers)
- 元S.T.A.R.S.隊員のゾンビ。生前の設定については『1』を参照。EASY以外の難易度でプレイ開始後、ある条件を満たすとR.P.D.正面玄関前の地下通路に登場し、倒すとコスチュームチェンジが可能になるアイテムと、生前に書き残したメモが手に入る(後者は一部の機種のみ)。ゾンビ化までの経緯は、『3』で明らかになる。S.T.A.R.S.隊員だっただけのことはあり、体力は通常のゾンビより遥かに高く、歩行速度も速い。
- ハンク(Hunk)
- U.S.S.隊員で、『T4S』の主人公。非常に優秀であり、仲間が全滅するような過酷な任務へ赴いても自分だけは必ず生還することから、「死神」という異名を持つ。無口かつ冷酷な性格であり、プライベートに関しても謎に包まれている。『T4S』は、クリーチャー達を倒しながらゴールであるR.P.D.の屋上を目指すタイムアタック風のモードで、実質的にはプレイヤーがアンブレラに協力している形という、シリーズ中でも異色のシナリオとなっている。『3』のエピローグ集では素顔を晒しているほか、『CV』ではハンクによる報告書がファイルとして登場する。専用アイテムはG-ウィルス。ちなみに、『バイオハザード4』(以降、『4』)にもミニゲーム『THE MERCENARIES』(ザ・マーセナリーズ)で使用キャラクターとして登場するが、『4』の没案ではハンクも本編に登場人物の1人として登場する予定だった。
- 豆腐(to-fu)
- 『T豆S』の主人公。その名の通り、豆腐の姿で(しかし真上から見るとコの字型をしており、真四角ではない)関西弁を喋る謎の生物。イラストではS.T.A.R.S.のベレー帽を被っているが、本作のみの登場であり、物語との関連性は特に無い。デバッグ作業の際に使用していたキャラクターをそのままおまけにしてしまった代物で、声は独特な喋り方をする開発スタッフが担当(ちなみにこの声は、NGC版『1』の研究所にあるドア解除用PCでPS版と同じパスワードを入力した時のツッコミとしても使われている)。また、足音についてもレオン達のような靴音ではなく、独特の効果音が設定されている。シナリオの内容や専用アイテムはハンクと同じだが、武器はナイフのみ。体力はハンクの1.5倍で、ダメージを受けるたびに身体が赤く染まっていき、毒を受けると紫色になる。DCにも登場する。
- クリス・レッドフィールド(Chris Redfield)
- クレアの兄で、『1』の主人公の1人。洋館事件後、アンブレラの本拠地であるヨーロッパへ飛んだ。最初の版では会話やファイルに名前が出るだけだが、デュアルショックVer.の『EB』で条件を満たすと登場する。専用ハンドガン、ロケットランチャー、カスタムショットガンと強力な武器を所持している。専用アイテムはライターだが、使用場面は無い。射撃の腕前がS.T.A.R.S.でもトップクラスの腕前を誇るという設定は、ハンドガン使用時の極めて早い連射とゾンビを即死されるクリティカルで活かされている。また、カスタムショットガンの反動もレオンより少ない。
登場クリーチャー
テンプレート:Seealso 本作に登場するクリーチャーは、実験により生み出された生物兵器B.O.W.(Bio Organic Weapon)ではなく、街中に広がったT-ウィルスに感染してしまった物がほとんどである。
雑魚キャラクター
- ゾンビ(Zombie)
- 『1』では洋館などの施設内の人間に限られていたゾンビだったが、今作では街の住人がゾンビとなって襲い掛かってくるため、ラフな格好の者や警察官、白衣、そして女性という具合にバリエーションが飛躍的に増えている。加えて、『1』にも登場した筋組織が剥き出しの「ゾンビ改」や、特定人物がT-ウイルスに冒された強力なゾンビも存在する。また、その個体数も桁違いであることを示すために、R.P.D.内に窓を破って大量に押し寄せてくる演出に加え、窓の隙間から腕だけを出して主人公を掴むなど、より多様な行動を行うようになった(ただし、後者のようにそれによるダメージが無いものも存在する)。
- 被ダメージ行動として、頭部を破壊すれば即死し、ショットガンやマグナム、グレネード弾などでの攻撃によって身体の特定部位が失われる「部位破壊」を起こす。脚や腕が無くなればその分行動が制限されるが、中には腹部が吹き飛ばされても上半身のみで這い寄ってくる者も存在する。
- 這いずりゾンビや上半身のみのゾンビに掴まれた場合、振り解く際に頭部を破壊して即死させることが可能(レオンとハンクと豆腐とクリスは頭部を踏み潰し、クレアとエイダは蹴り飛ばす)。
- ゾンビ犬(Zombie Dog)
- 警察犬としてR.P.D.で飼育されていたドーベルマンがT-ウイルスに感染した存在で、主に署の地下で遭遇する。『1』のケルベロスとは違い、こちらは偶然の産物である。R.P.D.の犬舎はT-ウイルスの感染源である下水道に近い位置にあったため、署内への蔓延より先に感染した犬達が飼育担当者に傷を負わせるなどにより、署内感染経路の1つとなっていった。銃声や主人公の姿を感知すると、即座に飛び掛かってくる。
- 大グモ(Giant Spider)
- T-ウイルスに感染し、異常な巨大化を遂げたクモ。下水道に生息する。天井や壁を這い回り、毒液を飛ばしながら攻撃してくる。『1』のウェブスピナーと酷似しているが、こちらは偶然の産物であり、B.O.W.ではない。本作では倒しても子グモをばら撒かないが、『T4S』に登場するタイプのみ、子グモが飛び出す。火炎弾、ロケットランチャーに弱い。
- カラス(Crow)
- T-ウイルスに感染したカラスで、『1』と同様のクリーチャー。普段は静止しているが、主人公が近づいたり銃器を発砲すると動き出し嘴によるつつき攻撃を行ってくる。
- リッカー(Licker)
- ゾンビとなった人間の身体が、更にT-ウイルスに侵食された結果、突然変異を起こしたクリーチャー。本作で初登場。脳と筋肉組織が剥き出しになっており、身体能力は人間に比べ大きく向上している。脳の肥大に伴い視覚器官が失われたことで聴覚が異常に発達し、物音で正確に獲物を察知して襲い掛かる。手足には大きな爪が生えており、それらを駆使して壁や天井に張り付きながら歩くことが可能。獲物を察知すると床に降り立ち、爪や長く発達した舌を突き出すことにより対象を屠る。ただし、主人公がその場で完全に静止したり、方向キーを小刻みに押すことで足音を立てないまま移動すれば、接触しない限りは気付かれずにやり過ごせる。ボウガンのような音を立てない武器であれば、気付かれないまま倒すことも可能。体力こそゾンビより高くなっているが、硫酸弾には弱い。
- 「Licker」とは「舐める者」という意味で、その長い舌を見たR.P.D.署員が名付けたという設定(実際は一般公募により決定された)。研究所では、身体が赤黒く変色して爪が更に大きくなり、体力の増した「リッカー改」が出現する。間合いが離れていても、主人公の位置を知るとその舌で瞬時に攻撃したり飛び掛かりながら爪で斬り付けてくる。即死攻撃は無いが、間合いが離れている際に放つ「飛び爪攻撃」のダメージ値は、ランダムではあるものの最大でG第4形態の「噛み砕き」に匹敵する威力を誇る。
- ラージ・ローチ(Large Roach)
- T-ウイルスに感染し、巨大化したゴキブリ。下水道の通気口や排気口で大量に出現する上、体長は約40cmにまで成長しており、ネズミを主食とするまでに変化を遂げている(同じ場所でネズミもクリーチャー化していたが、そこでの生態系が変化した結果、生存競争に負けてしまった)。上を通過することで踏み潰すことができる。人間を発見すると飛び掛かってくるが、その時点ではダメージは無い。しかし、3匹以上に取り付かれている状態が続くと総頸動脈を食い千切られて即死してしまう。
- イビー(Ivy)
- 地下研究所で生み出された植物型のB.O.W.で、『1』のプラント42のデータを元にして改良されたものである。プラント42は根があるその場から動くことはなかったが、イビーは体液を移動させることにより各部位を動かしての自立歩行が可能。形状のバランスが人間と似たものになっており、顔と手に相当する部分には大きな蕾がある。身体はツタに覆われており、体表から水蒸気を吸収して水分を得るため、大気中の汚染物質には影響を受けやすい。しかし、その影響への適応能力も高く、対B.O.W.ガスを散布されることで初めは弱体化するものの、短時間でガスに適応して逆にその毒性を取り込み、「毒イビー」へ進化してしまう。
- ツタを絡めたり、広範囲に毒性の高い粘液を噴射して攻撃してくる。実弾系武器には強く、カスタムマグナムの攻撃も1発までなら耐えられる。通常の弾薬やナイフを使って倒した場合、死体の近くを通るとツタの攻撃を受けるが、火炎放射器や火炎弾、硫酸弾やロケットランチャーを使って焼いてしまえばそれを防ぐことができる。火炎放射器と火炎弾に弱い。
- 『バイオハザード アンブレラ・クロニクルズ』中で入手できるファイルによれば、正式名称は「プラント43」
- モス・ジャイアント(Moth Giant)
- 研究所で実験用に飼われていた蛾が巨大化したクリーチャー。特定の個体が異常成長したわけではなく、繁殖を繰り返すうちに巨大化していった。研究所の一室を巣と化している。巨大化により満足には飛べなくなり、半ば体当たりのような動きで襲い掛かってくる。個体数は少なく、本編中で遭遇するのは各編1体のみ。攻撃の際には、毒性のある鱗粉を撒き散らす。火炎弾、ロケットランチャーに弱い。
- ベビーモス(Baby Moth)
- モスジャイアントの幼虫で、巣の卵から孵化しては天井から降ってくる。暖かい所を好むため、人間やコンピュータに反応を示す。粘液を飛ばしてくるが、毒性は無い。踏み潰すだけで倒せる上に、どんな武器にも弱いが、無限に出現する。
- タイラント(Tyrant)
- 『1』の研究所で行われていた実験のデータをアンブレラが発展利用し、製造されたB.O.W.。回復能力及び知能の向上により、命令に従って行動させることも可能なため、生物兵器としての完成度は高くなっている。巨体と肌の色以外は常人と大差ない容姿を持つ。動きは緩慢だが、壁をぶち抜いて登場するなど怪力ぶりを発揮。量産された内の1体が、G-ウイルスの回収を目的としてR.P.D.へ投入された。裏シナリオのみに登場し、主人公を執拗に追跡してくる。纏っている暗緑色のコートは、防弾や人間への偽装の役割を果たしている。銃火器を使わずにパンチやタックルで攻撃してくるが、倒した後に調べると何故か弾薬が手に入る。狭い通路で遭遇する場合が多い。なお、署に投下された1体の他は全て米軍への対抗勢力として他所に投入されており、その姿は『3』で見ることができる。倒されてもすぐに復活して迫ってくるが、肉体が回復能力の限界を超えるダメージを受けるとリミッターが外れ、「スーパータイラント」へと変貌を遂げる。
ボスキャラクター
- アリゲーター(Alligator)
- ペット用に飼われていたワニが、廃棄先の下水道でT-ウイルスに感染し、体長10mにも及ぶ巨大なクリーチャーと化したもの。目の前の物を何でも咥えてしまう習性を持つ。ゴミ集積場にて登場し、多少の弾丸には全く怯まず突っ込んでくる。主人公が通路端まで追い込まれた場合、その巨大な口での噛み付きは即死攻撃となる。通常攻撃による撃退の他に、通路内の壁に内蔵されている高圧ボンベを転がし、咥えたところを銃撃することで起こる爆発によって頭部を吹き飛ばすという、先述の習性を利用した方法も取れる(ただし、爆発時に近付き過ぎているとプレイヤー側もダメージを受ける)。通常の方法で撃退した場合は裏シナリオにも出現して襲い掛かってくるが、裏シナリオでも通常の方法で倒すと、頭部の吹き飛んでいない死体を見ることができる。硫酸弾に弱い。
- スーパータイラント(Super Tyrant)
- 生命の危機への防御反応により、タイラントのリミッターが外れて変化した姿。身体能力が向上するが、外部からの命令を受け付けずただ暴れるだけの存在になるため、通常は変化しないようにリミッターが掛けられている。本作では、溶鉄プールに落とされたタイラントが這い上がった際に変貌している。身体は肥大化し、黒色に変化。手には大きな爪が生えており、全身は溶鉄プールの影響で燃え盛っている。攻撃力は変化前より落ちているが、移動速度が大幅に向上しているため、手数では上回っている。前作と同じく、何者かが投げ入れてくれるロケットランチャーでなければ、倒すことは不可能。本作で登場する個体は右胸が脈動しているため、心臓が右に配置されている模様。
- G
- G-ウイルスで誕生したクリーチャーの総称。自らにG-ウイルスを投与してクリーチャーと化したウィリアム・バーキンは、下水道内を逃げるU.S.S.隊員を襲って更なるG-ウイルスを経口摂取したことで、ウイルスが生み出すG細胞に身体を蝕まれる「G生物」として身体の形状を刻一刻と変化させながら、際限の無い進化と共に肥大化していく。他の生物に胚を植え付けることで繁殖を行うが、宿主と胚の間に遺伝子の近似性が少なかった場合、胚は拒絶反応を起こし、宿主を体内から破壊する。作中ではウィリアムが変化した「G」の他、拒絶反応を起こした胚が急成長した「G成体」が登場する。
- 「G」とは生体内の遺伝子が外的要因を全く必要とせず突然変異を死ぬまで繰り返し、やがて「最終生体」へと進化させるための存在であったが、ウィリアムはG-ウイルスによる急激な変化に耐え切れず怪物と化してしまい、他の生物と同じく、本能のみに従って行動している。
- 「G」は、以下の5種類の形態で主人公と対峙する。
- G成体
- 宿主との間に拒絶反応を起こした胚が成長した姿。不完全な姿を持ち、背中にはG生物の特徴である巨大な眼球が形成されている。口からG幼体を吐き出しながら、G幼体と共に主人公を襲う。攻撃の際には巨大な左腕を振り回すが、そこを集中して狙われると、左腕自体がもげてしまう。体組織が剥き出しになっている。不完全なだけあってウィリアムの「G」のような強靭な生命力は無く、主人公に敗れるとすぐに死亡するが、場合によってはその死体からまだG幼体が出現することもある。硫酸弾に弱い。
- G幼体
- G成体の口から吐き出される幼体。小さなカブトガニのような形状で、地を這いながら主人公に急接近し、足元から身体を這い上がって腰や首筋に攻撃を加える。体力も攻撃力もG成体より遥かに低いが、数体のG幼体に攻撃され続けているとラージ・ローチの場合と同様の死を迎えることとなる。なお、G成体のような繁殖能力は持っていない。
- G第1形態
- G1(ワン)とも呼ばれる。大きく右肩がせり出し、そこに巨大な眼球が出現している。体表がやや赤くなって右腕が肥大化しているが、まだウィリアムの面影は残っており、衣服も身体に残ったままである。動きは鈍く、鉄パイプを武器に攻撃してくる。唸り声を上げて振り被った後の一撃は即死攻撃。硫酸弾に弱い。
- G第2形態
- G2(ツー)とも呼ばれる。左腕を除いた上半身全体を中心に、身体がより肥大化。ウィリアムの頭部であった物は左胸へ押し退けられるように移動し、新たな頭部が形成され始めている(それに伴い、ウィリアムの頭部は機能を喪失した模様)。右腕には大きな爪が生え始めており、Gを象徴する巨大な眼球も右肩全体を覆うように成長した。脇腹の部分には、新たな腕が形成されつつある。火炎弾に弱い。
- G第3形態
- G3(スリー)とも呼ばれる。新たな頭部が完成形となり、ウィリアムの頭部であった物は辛うじて残ってはいるものの、脇腹の表皮に埋没しつつあり、識別は困難。脚部にもG細胞が浸透したため、左大腿部にも眼球が発生。G第2形態で形成され始めた新たな腕が完成し、元の腕は背中から大きく横にせり出した翼を思わせる形状となっている。隆起した胸部には、巨大な心臓がある模様。身体の肥大化のため、歩行速度はG第2形態よりやや遅い。体力は本作のクリーチャー中で最大。火炎弾に弱い。
- 主人公の残り体力が少ないと、即死攻撃を繰り出してくる。
- G第4形態
- G4(フォー)とも呼ばれる。G第3形態に近い姿で出現するが、胸部にはイソギンチャクのような口が形成されつつあり、既にウィリアムの面影は全く残っていない。ある程度のダメージを与えると更に変化し、両肩に眼球が出現する上、二足歩行から六足歩行となり、高い跳躍能力を有するようになる。胸部の口も完成、頭部のすぐ下から大きく開いたそこには巨大な牙が連なっている。獲物の周囲を跳び回りながら襲い掛かるその攻撃力は異常に高く、特に牙で主人公を噛み砕く攻撃は本作のクリーチャーの通常攻撃としては最大の威力を誇り、体力が半分ほど残っていても死亡する可能性がある。表プレイのラスボス。グレネード弾に弱い。
- G第5形態
- G5(ファイブ)、もしくは「G最終形態」とも呼ばれる。度重なる戦闘のダメージからの超回復に加え、周囲からエネルギー源となるゾンビや死体などを手当たり次第大量に摂取した結果、今までになく肥大化(設定画では、体表をゾンビや死体などの肉塊が覆っていることがわかる)し、主人公達が脱出するために乗った列車の車両を覆うほどの巨躯となった。もはやG第4形態の原型すらも留めぬ軟体動物のような身体構造となり、手足が変化した触手を壁へ伸ばして身体を引っ張ることで移動を行う。胴体の先端には、G第4形態の口のような巨大な口がある。目立った弱点はなく、主人公に接触する壁際までは移動しない。最後は列車ごと爆破され、死亡する。裏プレイのラスボス。
登場する武器
レオン編とクレア編では、登場する武器が大きく異なる。
両編共通武器
- コンバットナイフ
- レオンとクレアの初期装備である。威力は最低ランクで、接近しないと攻撃が当たらない上にゾンビに対しては特に攻撃力が低く設定されている。しかし使用回数が無限なので、弾薬節約には役立つ。下に向けて攻撃すると踏み込みが深くなるので攻撃範囲が若干広くなり、攻撃速度も水平攻撃より速くなる。
- 本作ではロケットランチャーでしか倒せないスーパータイラントとの戦闘が必至なため、厳密なナイフクリアは不可能。
- 実在するナイフである「ランドール・Model-12[2]」と設定されているが、実物とは若干異なる。
- ハンドガン
- 本作には3種類が登場するが、共通して9mmパラベラム弾を使用する。装弾数や連射速度が異なるが、1発の威力は全て同じ。弾薬が最も多く手に入る武器で、攻撃の隙が少ない。
- H&K VP70
- レオンの初期装備。装弾数は最も多く、18発。連射速度は並だが、コスチュームチェンジ中は片手撃ちになり、連射速度やリロード速度が向上する。なお、ハンドガンパーツと組み合わせると、「カスタムハンドガン(H&K VP70バースト)」になるが、片手撃ちはできなくなる。ストックホルスターが付いたことで3連射が可能になるが、1発当たりの威力は変わらない。
- ブローニングHP
- エイダとクレアの初期装備。装弾数は13発。ベルギーFN社製の大型拳銃。平均的な性能である。エイダはこれを水平に構えて射撃を行う。
- コルトS.A.A.
- アーティラリーモデルのリボルバー銃で、条件を満たすとクレアで使用可能になる。ファニングにより連射性能に優れるが、装弾数は6発のみ。
- ベレッタM92FS
- 『EB』でのクリスの初期装備。『1』のディレクターズカット版に登場したモデルと同じであり(武器の解説文まで同じ)、一定確率でクリティカルヒットが出る。
- サブマシンガン
- MAC11。大型の放熱カバーを装着し、.380ACP弾を使用する。1発当たりの攻撃力はハンドガンよりも弱く、特にゾンビやG生物に対しては効果がやや低いが、連射性能と射撃範囲に優れる。隙も小さく、素早い立ち回りができるが、弾薬の消費は速い。表裏のどちらでも入手は可能だが、入手場所はザッピングの影響を受ける。一定の条件を満たすと、弾数無限版を入手できる(ROOKIEモードでは初期装備となっている)。アイテム所有欄を2つ消費する。
- ちなみに、開発段階ではアサルトライフル(M4カービン)も存在していたが、製品版ではカットされている(アサルトライフルが登場したのは、『3』からである)。
- ガトリングガン
- ある条件を満たすと入手できる隠し武器で、複数の銃身を高速回転させながら多数の弾丸を連射する。本来のガトリングガンは重量や反動の面から人間が抱えて撃てるものではないが、本作では腰の位置に抱えて撃てるようになっている。サブマシンガン同様に射撃範囲が広いので、姿勢の低い敵にも命中する。サブマシンガンよりも高威力かつ同等の連射力を有するが、トリガーを引いてから弾丸が発射されるまでにタイムラグがある。アイテム所有欄を2つ消費する。
- ロケットランチャー
- ロケット弾を発射するバズーカだが、なぜか携行用地対空ミサイルのスティンガーミサイルに似た外観となっている。スーパータイラント戦の際に謎の人物が投げ入れてくれるもので、これを使わないとスーパータイラントには止めが刺せない。雑魚敵は全て1発で、G各形態も数発で倒すことができる。さらに爆風で死体を燃やしてしまうので、イビーのツタ攻撃を受けることもなくなる。『1』のものと同じく上下に向けることはできないが、本作では姿勢の低い敵でも見かけ上は命中していないのに倒すことが可能。一定条件を満たすと、弾数無限版を入手できる。なお、本編に登場するロケットランチャーの装弾数は2発。その内1発はイベントで使ってしまうため、雑魚に対して使えるのは実質的には1発しかない。アイテム所有欄を2つ消費する。
レオン編の武器
- ショットガン
- レミントン・アームズ社開発のショットガンレミントンM1100-P。Pは「Police」のP。銃身を短く切り詰めた警察仕様で、12ゲージショットシェルを使用する。装弾数は5発。本来のレミントンM1100はセミオート式だが、ゲーム中ではカスタム前はポンプアクション式。射撃範囲が広く、横に広がった複数の敵に攻撃を加えられる他、距離が離れていれば姿勢が低い敵にも命中する。ただし、威力は接近している時が最も高く、離れれば離れるほど低下する上に攻撃後の隙が大きい。ショットガンパーツと組み合わせると「カスタムショットガン(レミントンM1100)」になり、装弾数が7発に増加、威力が2倍近くまで増加するが、射撃時の隙が更に大きくなる(『EB』のクリスは銃の扱いに慣れているので、隙が小さい)。
- マグナム
- IMI社が生産している大型軍用拳銃デザートイーグル。R.P.D.のメダリオンが埋め込まれた木製グリップが装着されている。強力な.50AEマグナム弾を使用しているため高威力を誇り、雑魚敵はほぼ一撃で倒すことができる。反動もショットガンに比べ小さく、隙が生じにくい。弾が敵を貫通するので一直線に並んでいる敵はまとめて倒せるが、手に入る予備弾は少ない。マグナムパーツと組み合わせると「カスタムマグナム(デザートイーグル.50AE10インチ)」になる。バレルが10インチに延長され威力がさらに上がるが、反動が極端に大きくなり、発射後の隙が大きくなる。このオリジナルデザインのデザートイーグルが東京マルイから限定発売された。
- 火炎放射器
- アンブレラ社開発。化学燃料を発火させ、高温の炎を噴き出す。弾薬の代わりに小型の燃料カートリッジを消費。予備のカートリッジは存在しないため、補給はできない。トリガーを引き続けることで連続噴射ができるが、燃料の減りが速い。攻撃範囲が限られており威力もさほど高くないが、植物型クリーチャーであるイビーには絶大な効果を発揮する。アイテム所有欄を2つ消費する。
クレア編の武器
- ボウガン
- バーネット社のピストルクロスボウ。本来は狩猟用や競技用であり、3本の矢を3方向へ同時発射するように設計されている。1体の敵に複数本ヒットさせることで、多大なダメージを与えられる。発射音が比較的静かなため、リッカーに位置を察知されにくい。また、そこそこの誘導性能があるので、銃身の方向が少々ずれていても当てることが可能。矢は入手1回につき36本確保できるが、発射1回につき3本同時に消費するので、実際に撃てるのは12回となる。本体の種類によっては装弾数が無限なので、アイテム欄に空きを作りやすい。
- グレネードランチャー
- M79 グレネードランチャー。3種類の擲弾があり、クリーチャーの弱点によってそれぞれを使い分けることが可能。弾道が放物線を描いて落ちるため、他の射撃武器より射程が短く、反動や隙も大きい。なお、本作のM79はストックを短く切り詰め、ピストルグリップタイプにカスタマイズされている。
- グレネード弾
- 『1』のものとは違い、発射された弾が5つに拡散した後、それぞれ爆発するという性質になった。そのため他の弾薬よりも射程が更に短いが、攻撃面積が広いため複数の敵に当たりやすい。レオンのショットガンのように敵を引きつけて発射すると多くの弾丸が当たる。弾が同時に多数当たりやすい大型の敵にも有効。
- 硫酸弾
- 着弾時に濃硫酸を撒き散らす。リッカーやアリゲーター、タイラントに有効。
- 火炎弾
- 着弾と同時に敵を燃やす焼夷弾。大グモやイビーに有効。
- スパークショット
- 実験動物撃退用高電圧銃で、専用弾を使用する。相手に小さな電極を撃ち込み、高圧電流を流し込む。蓄電されたエネルギーを消費し(初期状態は100%で敵に命中すると5%減り、当たらなかった場合は1%減る。残弾数が4%以下になると発射不可)、補充する機会が無い使い捨ての武器。与えるダメージは比較的大きめ。離れた相手にも当たるが、その射程は3mほどと短く、発射時の攻撃判定の広がりも他武器より狭い。アイテム所有欄を2つ消費する。初期は「高電圧銃」という名前だった。
キャスト・スタッフ
キャスト
- レオン・S・ケネディ:Paul Haddad
- クレア・レッドフィールド:Alyson Court
- エイダ・ウォン:Sally Cahill
- シェリー・バーキン:Lisa Yamanaka
- アネット・バーキン:Jennifer Dale
- ベン・ベルトリッチ:Rod Wilson
- ブライアン・アイアンズ:Gary Krawford
- ウィリアム・バーキン:Diego Matamores
- 豆腐:唐津麻勝俊
主なスタッフ
- システムプラン:山田政明、青山和弘、渡辺順也
- シナリオ:高久進、杉村升
- CGモデリング:松浪保之
- モーションデザイン:竹内潤
- メインシステム:安保康弘
- エネミープログラム:唐津麻勝俊
- サウンドデザイン:内海秀明、浜亘
- ミュージックコンポジション:上田雅美、内山修作、西垣俊
- サポートカンパニー:IMAGICA、フラグシップ、東京マルイ
- プロデューサー:三上真司
- プロモーションプロデューサー:稲船敬二
- ゼネラルプロデューサー:船水紀孝
- スーパーバイザー:岡本吉起
- ディレクター:神谷英樹
『バイオハザード1.5』
『2』開発途上において、完成間近でボツになった幻のゲーム。「ゾンビに支配されたビルの最上階から脱出する」というシナリオであったが、「遊んでも面白くない」という理由から開発を中止。「ファミ通」でのインタビューによると、『バイオハザード1.5』の開発データは既に破棄済みとのこと。一部映像などは秘蔵映像として、『1』のデュアルショックVer.に収録されている。
プロデューサーの三上真司は辞表を用意し、開発中止を訴えたという。後の『OB』には、シャッターを用いたゾンビ遮断など一部『1.5』独自のシステムも継承されたが、ゲームそのものはキャラクターや舞台などのほぼ全てが作り直しとなった。
その他の『1.5』独自の要素としては、ゾンビの段差通過(這い上がり、『3』に継承)、武器として手榴弾が登場(『4』に継承)、ゴリラのようなクリーチャーの登場などがある。
なお『1.5』のゲームエンジンは、『2』のプロモーションなどにプロデューサーとして関わった稲船敬二が「せっかく作ったものを捨てるのはもったいない」として引き取る形となり、後に再利用された。その結果生まれたのが『鬼武者』である[3]。
登場人物
- レオン・S・ケネディ(Leon Scott Kennedy)
- 顔が少し製品版と違う設定だった。『1.5』の時点で顔は2バージョンあり、1つ目は短髪で精悍な顔付きをした物で、2つ目が本採用されたレオンに近い顔付きをしている。新人警官という設定は同じ。
- エルザ・ウォーカー(Elza Walker)
- 女子大生のレーサーで、ラクーンシティとは全く無関係の設定だった。開発データ破棄により幻の存在となった。
- マービン・ブラナー(Marvin Branagh)
- レオンの先輩という設定は同じだったが、最後まで生き残る予定だった。
- ロバート・ケンド(Robert Kendo)
- エルザ編のパートナーとして、最後まで生き残る予定だった。
- エイダ・ウォン(Ada Wong)
- 謎の女性。エルザ編にも少し出てくる予定だった(『2』でも、シナリオによっては一度だけクレアの前に姿を現す)。
- シェリー・バーキン(Sherry Birkin)
- 製品版との違いはあまりない。
- リチャード・キール(Richard Keel)
- ラクーンシティの市長。エルザと同様、開発データ破棄により幻の存在となってしまった。実在する俳優とは無関係。
ドラマCD
全2巻。
- バイオハザード 2 ドラマアルバム 〜小さな逃亡者 シェリー〜
- 声の出演は飯塚雅弓、三石琴乃、納谷六朗、菅原淳一、伊藤健太郎。
- バイオハザード 2 ドラマアルバム 〜生きていた女スパイ・エイダ〜
- 声の出演は水谷優子、上田祐司、根谷美智子、山崎たくみ、納谷六朗。
- エイダが生存していた設定となっている(後の『3』で生存が示唆され、『4』で確実となるが、当時は不明とされていた)。また、ハンクの所属に関する設定は、後の『バイオハザード ダークサイド・クロニクルズ』にて正式に採用された。
その後の作品
- 『3』ではレオン、クレア、エイダ、シェリー、ハンクの5人のその後が示されている。
- レオン、エイダ、ハンクの3人は『4』で、クレアは『CV』で登場する。ハンク以外の3人については、それぞれのその後も各作品中で明かされる。
- 本作の7年後を舞台にしたフルCGアニメーション『バイオハザード:ディジェネレーション』では再びレオンとクレアが共演し、共に主人公を務める。
- ラクーンシティはその後の作品にも何度か登場しており、『OB』では研究所がステージ、G生物がボスキャラクターとして、『OB2』ではR.P.D.がステージとして用意されている上、マービンも登場している。
日本版と海外版の相違点
日本版と海外版ではいくつかの変更点が存在しており、一部はPS無印版以外のバージョンにも反映されている。
- 一部の敵の配置変更
- 自動照準が使用不可能
- 敵の攻撃力・耐久力上昇
- クリティカルヒットが出にくい
- オプションから字幕の有無が選択できる
- ゲームオーバー画面で操作キャラが殺害されるムービーが挿入される。(日本版およびドイツ版では操作キャラの悲鳴が聴こえるのみ)そのため、日本版ではシェリーの悲鳴を聞く事は無い。
ドイツ版では出血や欠損表現が一切なくなっている。
ロシア版ではキャラクターの台詞がロシア語に吹きかえられている。また本作と『1』が同梱されたパックがPCで発売された。
オーストラリア・ニュージーランド版では自動照準が使用可能であり、主人公や敵の血の色が初期設定では緑色になっている。
脚注
テンプレート:脚注ヘルプ
- ↑ アスペクト 『バイオハザード2公式ガイドブック』の開発スタッフインタビューより
- ↑ http://www.randallknives.com/catalog.php?action=modeldetail&id=33
- ↑ 『ゲームセンターCX』第1シーズン・第3回での稲船へのインタビューによる。
外部リンク
|
テンプレート:Link GA